東京と長野、同じ人間なのに 頭皮がこんなに違う話
東京と長野、同じ人間なのに
頭皮がこんなに違う話
二拠点を行き来する美容師が30年かけて気づいた、
環境と頭皮の切っても切れない関係
先月の月曜日のことだ。
週末を伊那で過ごし、朝一番の電車に乗って東京に戻った。そのまま江戸川区の本店に入り、午前中から立て続けにお客様の頭皮を診ていたとき、ふと思った。「あ、また東京の頭皮に戻ってきたな」と。
長野のお客様と東京のお客様、頭皮の状態が明らかに違う。これは気のせいじゃない。30年間、ずっと感じてきたことだ。同じ日本人、同じアジア人なのに、なんでこんなに違うんだろう。今日はそのことを、少し正直に書いてみようと思う。
東京のお客様の頭皮 — 都市が作り出す頭皮の状態
東京のお客様の頭皮に共通しているのは、「過剰」という言葉が似合う状態だ。皮脂が過剰、刺激が過剰、疲労が過剰。
墨田区や足立区・荒川区・台東区からいらっしゃる方も同じ傾向がある。電車で揺られて1時間以上かけて来てくださる方の頭皮を見ると、通勤という「見えないストレス」が頭皮にしっかり出ているのがわかる。特に梅雨明けから夏にかけては、都市の熱と湿気でさらに皮脂分泌が増える。
東京の頭皮に多い状態
- 皮脂過多で毛穴が詰まりやすい
- 頭皮が赤い(軽い炎症傾向)
- 抜け毛が増えたと感じている
- 夜にシャンプーしても翌朝べたつく
- ストレスを「頭皮で感じている」ような状態
長野のお客様の頭皮 — 山の環境が育てるもの
長野の頭皮は「不足」という言葉が似合う。水分が不足、皮脂が不足。東京とは逆で、頭皮のバリア機能が落ちて敏感になっているケースが多い。
南信地域(伊那・駒ヶ根・飯田)は比較的温暖だけど、それでも内陸の乾燥した冷気は頭皮に相当ダメージを与える。諏訪市・茅野市・岡谷市など標高が上がる地域になると、乾燥はさらに顕著だ。加えて、標高が高い分だけ紫外線も強い。頭皮のUVダメージを東京のお客様よりずっと受けているのに、本人は気づいていないことが多い。
長野の頭皮に多い状態
- 乾燥によるかゆみやフケ
- 頭皮の「ひきつれ感」(水分が足りない)
- 冬〜春に毛が細くなる・抜けやすくなる
- 日差しによる頭皮の硬化(知らずにUVダメージを受けている)
- 敏感肌傾向でシャンプーを選べていない
なぜここまで違うのか?3つの環境要因
じゃあ、なんでこんなに違うのか。僕が30年かけて行き着いた答えは大きく3つだ。
① 水の違い
東京の水道水は塩素が入っている。安全のためには必要だけど、頭皮には刺激になる。毎日シャンプーするたびに塩素を浴びていると、頭皮の常在菌バランスが崩れ、皮脂分泌が乱れやすくなる。一方、長野の水(特に地下水や井戸水)は軟水でミネラルが少なく、頭皮への刺激が少ない。その分、洗いすぎると皮脂を取りすぎて乾燥に傾く。
② 湿度・気温の違い
東京の夏は蒸し暑い。湿度が高いと皮脂が溶け出しやすく、毛穴に詰まりやすくなる。逆に長野の冬は乾燥が厳しい。湿度が30%を下回る日も珍しくない。頭皮の表面から水分がどんどん蒸発して、カサカサになる。同じ「日本の冬」でも、東京と長野じゃ頭皮にとって全然違う環境だ。
③ ストレスのかかり方の違い
これが一番大きいかもしれない。東京のお客様は「瞬発型」のストレスが多い。通勤ラッシュ、締め切り、人間関係。短くて強い刺激が繰り返される。長野のお客様は「慢性型」が多い傾向がある。農業や林業など体を使う仕事の疲れ、または人口が少ない地域特有の「近すぎる人間関係」のストレス。どちらも頭皮に影響するけど、出方が違う。
比べてみると見えてくること
| 東京(江戸川区・葛飾区など) | 長野(伊那市・松本市など) | |
|---|---|---|
| 水質 | 塩素入り・硬め | 軟水・ミネラル少なめ |
| 夏の湿度 | 高め・皮脂が溶けやすい | 比較的低い |
| 冬の乾燥 | そこまでひどくない | かなり厳しい |
| 紫外線 | 通常レベル | 標高が高いほど強い |
| 多い頭皮タイプ | 脂性・混合・炎症気味 | 乾燥・敏感・ひきつれ |
| ストレスの型 | 瞬発型(通勤・仕事) | 慢性型(疲労・体) |
こうやって並べると、「東京が悪くて長野がいい」みたいに聞こえるかもしれない。でも、そう単純じゃない。長野のお客様も頭皮に悩んでいるし、東京のお客様だってケアひとつで頭皮が劇的に変わる。大事なのは「自分の環境に合ったケア」ができているかどうかだ。
住む場所より大事なこと
30年間、両方の頭皮を見てきて思うことがある。東京に住んでいても長野に住んでいても、頭皮が良い状態の人には共通点がある。
それは、「自分の頭皮の状態を知っている」ということだ。乾燥しやすいなら保湿を意識するシャンプーを選ぶ。皮脂が多いなら夜のケアを丁寧にする。季節が変わったらケアも変える。環境を変えることはできないけど、ケアは変えられる。
もうひとつ言えば、生活習慣の土台はどこに住んでいても同じだ。水を1日2リットル以上(できれば2.5リットル)飲む。睡眠をしっかり取る。頭皮を手でほぐす時間を作る(1回1〜2分でいい。短くても、1日の中でできる限り多く繰り返すこと)。タンパク質(肉・魚・大豆)を毎食意識する。これは東京でも長野でも変わらない。
どこに住んでいても続けてほしいケア
東京在住の方へ
皮脂と炎症に気をつけること。シャンプーは弱酸性で洗浄力が強すぎないものを選んでほしい。洗いすぎは逆に皮脂を増やす。そして夏の頭皮はクーラーの乾燥と外の湿気にさらされて、実は「外は脂性・内側は乾燥」という混合状態になりやすい。洗い過ぎず、でも清潔に。このバランスが難しいんだけど、一番大事だ。
長野在住の方へ
乾燥と紫外線を舐めないこと。冬は頭皮用の保湿を意識したケアを足すのがおすすめだ。シャンプー後のドライヤーは「乾かしすぎない」のがポイント。8割乾いたら十分。残り2割は自然乾燥でいい。それ以上かけると水分を奪いすぎる。帽子や日傘で頭皮のUV対策も忘れずに。
どちらにも共通して言えること
頭皮の健康は、日々の積み重ねでしか作れない。劇的に変えるものじゃなく、少しずつ、でも確実に変わっていく。眠れる毛根を目覚めさせ、髪の芽吹きをサポートするためには、その「積み重ね」の質が全てだ。
- 東京(江戸川区・葛飾区など)の頭皮は「皮脂多め・炎症気味」が多い
- 長野(伊那市・松本市など)の頭皮は「乾燥・敏感・ひきつれ」が多い
- 違いの主な原因は「水質」「湿度・気温」「ストレスのかかり方」の3つ
- 住む場所より、「自分の環境に合ったケア」ができているかどうかが大事
- 水を2リットル以上飲む・睡眠・頭皮マッサージ・タンパク質摂取は、どこに住んでいても変わらない基本
授乳中・薬を使いたくない方も、安心してご相談ください。

よくあるご質問
監修者情報

中島 和晃
美容師歴30年|JSL育毛コンシェルジュ取得|育毛の学校認定講師
ヘアサロン「しゅくるithnani」代表。30年の美容師キャリアを経て育毛・頭皮ケアの専門家として独自のメソッドを確立。JSL育毛コンシェルジュ資格取得、育毛の学校認定講師として後進の育成にも携わる。薬に頼らない体質改善アプローチで、東京江戸川区・長野伊那市の2店舗に全国からリピーターが訪れる。
店舗紹介



しゅくるithnani 東京本店(江戸川区)


